ハイフ(HIFU)とは正式名称「High Intensity Focused Ultrasound」の頭文字をとった略称であり、日本語では高密度焦点式超音波治療法のことをいいます。高密度の超音波を皮下組織や筋膜にのみ照射することで、表面の皮膚を傷つけることなく肌を引き締め、引き上げることができるリフトアップ法の1つです。今回はハイフについて詳しく解説します。 ハイフの原理 ハイフは超音波を目的の層に照射して、皮膚や周りの組織にダメージを与えずに、目的とする層にのみ強い熱エネルギーを与えることが可能です。熱エネルギーを与えることで、顔を引き締めリフトアップすると同時に、熱を受けた皮膚組織はコラーゲンとエラスチンの生成を促進し、弾力性のある肌へと導きます。 医療用ハイフとエステハイフの違い ハイフには医療用ハイフとエステハイフがありますが、医療用ハイフの方が出力が高く、エステハイフよりも優れた効果が期待できます。また、医療用ハイフの方が細かい設定ができるため、痛みや肌の状態に合わせて調節が可能です。 ハイフがおすすめの方 しわ、たるみが気になる方 フェイスラインを改善したい方 痛みやリスクなくリフトアップをしたい方 お腹痩せ、二の腕のリフトアップをしたい方 ハイフの効果 1. ほうれい線や目元、まぶたのたるみを改善 ハイフはほうれい線や目元・まぶたのたるみに対して効果が期待できます。表情筋が衰えたりコラーゲンが減少したりすると、肌のハリや弾力が失われてほうれい線や目元、まぶたのたるみが目立つようになります。ハイフは真皮層から筋膜層の組織を収縮させ、顔のたるみを改善することができます。 2. フェイスラインの改善 ハイフは二重あごなどのフェイスラインの改善に有効です。皮下組織と表情筋の間にある皮膚を支えるSMAS層が加齢により劣化して緩むとたるみの原因になります。ハイフはSMAS層を引き締めて、肌の内側からたるみを改善し、小顔効果が期待できます。 3. お腹痩せ、二の腕のリフトアップ ハイフはお腹痩せや二の腕の引き締めにも有効です。顔以外に照射するボディハイフでは皮下脂肪のみに超音波をあて、脂肪細胞に対して熱エネルギーを加えます。破壊された脂肪細胞は老廃物とともに身体から排出され、2週間から1か月程度でサイズダウンが実感できます。一度壊れた脂肪細胞は再生しないのでリバウンドしにくい部分痩せが可能です。また、ハイフの熱エネルギーによってコラーゲン生成が促進され、皮膚のたるみも改善されます。お腹や二の腕のほか、ウエストや臀部などさまざまな箇所の部分痩せが期待できます。 ハイフの持続効果 ハイフの効果は施術後から実感できる方もいますが個人差があります。術後1か月以内には効果が実感できる場合が多いです。持続期間は3~6ヶ月程度が目安になりますが、これも個人差があります。生活習慣の改善により効果が延長することが報告されており、また、再施術によっても効果が長期間維持されることがあります。ハイフの間隔は個人差があるため医師と相談しながら決めるべきだと思いますが、その持続期間から3〜6ヶ月に1回が目安になることが多いです。 ハイフの長所 1. 施術時間が短い ハイフは顔全体への照射が平均40分程度で終わるため、無理のないスケジュールで施術を受けることができます。 2. 痛みとダウンタイムがほとんどない ハイフでは施術の傷が残らず、肌への負担がほとんどありません。改善したい部位に応じてショット数を調整することで、個人個人に適した治療が可能です。 ハイフの短所 1. 施術の対象に制限がある ハイフは妊娠中や授乳中の方は受けることができません。また、ペースメーカーが入っている方も禁忌になります。その他、プロテーゼの挿入後は禁忌であり、ヒアルロン酸やボトックス注入後、脱毛やピーリングの後、間もない期間などでは治療を受けられないことがあるのでご注意ください。 2. 副作用が出現することがある 基本的にハイフではダウンタイムや副作用はほとんどありませんが、稀な副作用として赤み、浮腫み、内出血、かさぶたなどがあります。いずれも1週間程度で改善します。ハイフ後は紫外線の影響を受けやすくなることがあり、肌の水分量が一時的に減少して乾燥しやすくなります。ハイフの施術後は保湿やUVケアを十分に行いましょう。筋肉痛のような痛みを感じることがありますが、この場合は患部の強い圧迫やマッサージを避けてください。ほとんどの副作用は時間経過とともに改善しますが、症状がひどい場合や長引く場合は、医師に相談するようにしましょう。また、稀に頬がこけたようになる方がいらっしゃるので、医師に相談のうえ、施術を受けるようにしてください。 以上、ハイフについて解説しました。ハイフは非侵襲的な美容施術として人気が高く、代表的な美容医療機器となっています。近年、さまざまな非侵襲的美容医療機器が海外から導入され、日本でも使用可能となっていますが、それぞれの機器で特徴や効果、副作用が異なるため医師と相談しつつ、自分に適した治療方法を決めることが大切です。 無料カウンセリングはこちら